あらすじ
平安京は、装束の下で欲望を解放した都だった!!
幾重にも重ねられた絹の衣が放つ優雅な香。しかし、その厚い袴の下は、男女問わず常に「無の空間」となっていた。風が袴を通り抜けるたびに、貴族たちは秘められた肉体の解放感を味わい、肌と絹の擦れを官能的な美として捉えていた。
殊に、女房たちの官能的な肢体は、裾が乱れるたび、肌の艶めかしさや、愛でるべき尻の曲線を露わにし、それが都の絶対的な美意識であった。
この雅で背徳的なノーパン文化に「地からの穢れが侵入し、精を蝕む」と警鐘を鳴らしたのが、稀代の陰陽師・安倍晴明である。彼は、呪符付きの布切れ「福徳褌」の着用を朝廷に迫る。
これに猛反発したのは、美を愛し、「肌と肉」の雅を護ろうとする公卿、源広重。彼は、愛する絶世の美女、女御・二の君の官能的な肢体が褌で隠されることを許せない。
褌導入後、「男の命を刈り取るカマイタチ」が広重を襲う!そして、帝の御子が生まれないという国家の危機が訪れる中、晴明が打ち出した最後の秘策は、褌だけを纏った男女が闇の中で舞い、「鎮まった精」を解き放つという、世にも妖艶な秘儀『鎮精結実の儀』であった――。
全裸に褌。呪術と愛欲が混ざり合う闇の中で、男女は精を結ぶ。平安時代を股間から変えた、エロスとコメディ満載の歴史秘史!
本作品は、
祐里さんの自主企画『【書き下ろし1万文字以内】「ふんどし」の物語を書こう』に参加しています。