あらすじ
田舎町の外れにあるソルベール食堂。
昼は労働者でにぎわい、夜は常連客が静かに酒を飲む、昔ながらの食堂だ。
厨房で鍋をふるうのは、女料理人のレイラ。
過去の痛みから逃げるように、ただ料理に打ち込み日々を過ごしてきた。
そんな彼女の前に、ある日親方の息子が帰ってくる。
王都で修行していたはずの青年カイル。
遅刻に夜遊び、軽口ばかりの不真面目男。
しかし料理の腕は驚くほど鋭く、創意と勘の冴えは本物だった。
まじめで融通の利かないレイラと、
天才肌でいい加減なカイル。
何もかも噛み合わない二人が、
同じ厨房で、同じ鍋を回すうちに、それぞれの止まっていた時間が、少しずつ動き出していく。