あらすじ
「お前など、国のための“生贄”にすぎない」――。
貧しい小国の末姫リリアンナは、国の借金の形として、冷酷非道と恐れられる大帝国グラキエスの『氷帝』カイゼルに嫁ぐことになった。
血も涙もない氷の仮面を被った皇帝と、心を閉ざした孤独な姫君。誰もが憐れむ、絶望から始まる政略結婚。
しかし、彼女には誰にも言えない秘密があった。
それは、人の“心の声”が聞こえてしまう呪われた力。
初対面の夜、氷のような言葉で彼女を突き放すカイゼル。
(ああ、やはりこの人も私を道具としか…)
リリアンナが絶望にうなだれた、その瞬間――彼女の耳に、ありえないはずの“声”が響き渡る。
『――(か、可愛い…! なんだこの小動物は!? 守ってやりたい…!!)』
…え? いま、何て…?
冷酷な皇帝の“表の顔”と、甘すぎる“心の声”のギャップに戸惑うリリアンナ。
これは罠? それとも…?
これは、孤独だと思っていた二人が、互いの素顔を知り、不器用に惹かれ合い、やがて帝国の巨大な陰謀に立ち向かっていく、甘くてじれったいすれ違いラブストーリー。
あなたの心の声も、ダダ漏れかもしれません――。