あらすじ
失ったものを取り戻すため、男は“狩り”を続けていた。
過去に囚われたまま、ただ終わりを求めていた。
夏の片隅に、ひとりの少女が現れる。
物静かで、何も語らず、笑うことのない少女。
やがて二人の間に、時間が流れはじめる。
それは安らぎなのか、それとも新たな罰なのか。
静かな夏の風が、少しずつ真実を揺らしていく。
――過去を殺せば、今を生きられると思っていた。
――でも、確かにそこに夏は始まっていた。
【登場人物】
高崎(たかさき)・・・主人公。男。
夏野(なつの)・・・高崎が図書館で出会った少女。
菜穂子(なおこ)・・・高崎の妻。収監されている。