あらすじ
――勇者。
それは、魔獣を倒し、悪魔を退け、魔王を討って世界に平和をもたらす勇気ある者。
勇者とは“強さ”を持つ者だ。
勇者とは、その“強さ”を誰かの為に使える優しき者だ。
――では、勇者に必要な“強さ”とは何なのか?
魔物を翻弄する戦士の剣術か?
仲間を守る騎士の防御力か?
傷を癒す奇跡の秘術か?
敵を一掃できる魔術師の力か?
――いいや違う。
この僕、ラックウェル・クローバーが、幼い頃誰もが考えた事のある問いに答えを出すとするならば。
勇者に最も必要なもの、ソレは――
「――不運だ」
これは自称・世界で最も運が悪い男が、不運にも勇者に選ばれた物語。
時に、家の前に魔王城が出現したり。
時に、仲間の美女からビンタを喰らってみたり。
時に、勇者パーティからの追放を目指したり。
時に、最前線でダンジョン攻略をしてみたり。
――幸運と呼ぶには災難に巻き込まれ過ぎで、悪運と呼ぶには気楽すぎる……そんな凶運な男が勇者パーティの一員として世界を引っ掻き回す物語だ。