あらすじ
支配種、標準種、受容種と呼ばれる性別がある世界。
没落寸前の実家のため、成金の蘭家と婚約した伯爵令息の文嗣。
帝都から地方の学校に転入することになったが、学校では都落ちと嫌がらせを受け、婚約者は一度も顔を見せず文嗣を家に閉じ込めたきりだった。
幼い頃からの夢は祖父母の神社で覡《かんなぎ》になることだったが、それも蘭家によって取壊されることに。
夢も居場所も失い、将来を諦めており、共に育った付き人のやよいが一緒にいることだけが唯一の救いだった。
あるとき婚約者と参加するはずの夜会で、文嗣の前に『夜宵』という名の黒髪の美丈夫が現れる。
以降、夜になると不思議な社が部屋と繋がり、夜ごとに覡として彼のもとに通って、儀式的な神への婿入りをすることになった。