あらすじ
「お前のような地味な女は不要だ。離縁する」
夫である辺境伯は、王都から連れ帰った華やかな愛人を前にそう言い放った。
私はこの極寒の辺境を豊かにするため、農業改革と魔導熱の安定供給に尽力してきた。
しかし、その功績はすべて夫のものとなり、私は「何もしない妻」として蔑まれていた。
「はい、喜んで。ただし、私が開発した技術と契約魔術はすべて持ち出します」
私が領地を去った翌日、辺境を暖めていた地熱供給は止まり、作物は一瞬で凍り付いた。
食糧難と寒波に領民の不満が爆発する中、夫は初めて事の重大さを知る。
一方、私はその技術を渇望していた隣国から、王族待遇で招聘されるのだった。