あらすじ
東京都内・渋谷近郊。高校2年生の星野 響(ほしの ひびき)は、昼間は“言葉”が出ない。事故の後遺症で心因性の緘黙症を患い、校内では無口で影の薄い存在だ。
だが、深夜25時から明け方5時までだけ開くボイスチャットアプリ「ナイトライン」にログインすると、彼女は別人格=「リヴァー」として活動する。そこでは、天才的な推理力と観察眼で、音声・文字チャットを駆使し、深夜に起こる“消えた少女”や“掘り起こされた過去”といった依頼案件を解決していた。
ある夜、彼女は「行方不明になった少女の捜索」を依頼される。チームを組むのは、チャットでつながった3人。彼らは皆、何らかの“秘密”と“痛み”を抱えていた。
夜ごとに事件を追う中で、少女の失踪の背後には “四つの秘密” が絡んでいることが浮かび上がる。響/リヴァーは、昼と夜という二つの顔を使い分けながら、自らの言葉を取り戻し、そして4人の仲間=メンバーとしても、呪縛を越えていく。
最終的に、迎える選択――昼間の世界に戻るか、深夜の声の世界に留まるか。彼女が選ぶのは「言葉を取り戻す」=救済か、「夜こそ本当の自分だ」=解放か。読者は終盤に「選択」という開かれた救済感を目撃する。