あらすじ

ヒトの「感情」が外界に漏れ出し、吹き溜まったところに生まれる擬生命体、「感情体《エモズィオ》」。ヒトの感情を視ることの出来る能力を持つ高校二年生、藤野フミヤは、「感情体」の捕獲・鎮圧を生業とする謎の組織に雇われ、日々相棒である村居と共に管轄である都内を廻る毎日。そんなある日、「感情体」が人間に取り憑き、怒り・哀しみ・昂奮などの「単一の感情」を暴走させる事件が多発していることを知らされた藤野は、能力者、三ツ輪ミルと共にその「取り憑き案件」に当たるのだが、突如偵察がてら襲撃してきた「橙谷」と名乗る壮年に局員たちを八つ裂きにされ、自身も完膚なきまでにやられてしまう。橙谷の隙を突く連撃で何とかこれを退けた藤野だったが、一命をとりとめた村居と三ツ輪と共に都外へと敗走を強いられる。橙谷を斃す力が無いことを悟った藤野は、三ツ輪と、同じく敗残してきた姫宮という少女と共に「力」の覚醒を試みる。そして都心を中心に感情の暴走した人々の暴動が顕在化している知らせを受けた四人は、洗足池目指し乗り込んでいくのだった。向かう途中で待ち受けていた敵たちをからくも倒して行き、村居、三ツ輪が足止めを買って出る中、藤野と姫宮は真の首謀者、緑条という中年と対峙する。新たに得た力も全く通じない強敵に、姫宮は自らの身体を媒体にして緑条を封じ込めようとするが、あえなく逆流した「感情」に灼かれ倒れる。しかしそれをきっかけに、幼い頃から自らの内に閉じ込めていた感情を解き放つ藤野。次元を超えた能力、「匣」の収束によって、ついには緑条の感情を道連れにして藤野は自らも匣の中へと感情を畳み込んでいくのであった。半年後、植物状態に陥っていた藤野は、まったく何でもないきっかけにより目覚める。居合わせた姫宮と気まずい空気になるものの、藤野は感情を自分の外に伝えることで、自分以外の世界と折り合いをつけて生きていくことを決めるのであった。

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カクヨム
カクヨム2021/07/04
  • 現在の作品不完全×シン→メ↓ト←リ↑カ→ルの匣