あらすじ
桃子は仕事命のキャリア母さん。
家事は最低限、料理はお惣菜と最新家電におまかせ。
そんな日常に家族も不満なく、平和に暮らしていた――はずだった。
ある日、娘の胡桃が言った。
「私、自分でお弁当作って学校に持って行きたい」
それだけなら微笑ましい話。
……なのに、なぜかそこから家族の空気は少しずつぎこちなくなっていく。
誰も悪くないのに、すれ違う想いが積み重なり、静かだった日常に小さなひびが走る。
そのひびはやがて、大きな亀裂となり――家族は、避けてきた本音と向き合うことになる。
ささいなきっかけで揺らぐ家族のかたち。
穏やかな日常がじわじわと不穏に変わっていく、崩壊と再生をくり返しながら深まっていく“歪んだ家族愛”の物語。