あらすじ
かつてゲーマーだった俺は、トラックに轢かれて気づけば魔導書を育成するアクションRPG「リヴァーサスグリモワール」の世界にいた。
……だが転生したのは主人公でも親友でもモブでも、ましてや悪役でもない。
よりによって、序盤で倒される悪役の「魔導書」として転生してしまう。
魔導書の持ち主は、傲慢なお嬢様エシル・アーティラ。
ヒロインである平民の天才魔法少女に敗北し、プライドを打ち砕かれた彼女は、倉庫の奥で俺——封印された禁断の魔導書を見つけてしまう。
本来のストーリーでは、禁断の魔導書がこの女の子に悪しき力を与えたことにより暴走し、主人公に倒されると同時に魔導書が破壊されるというシナリオ。
このままだと、ヒロインと共に俺も破壊してしまう。
俺はそれを避けるため、豊富なゲーム知識で彼女を最強に育て上げることを決意。
「お前を強くしてやろう」と語りかける俺。
だが、実際にやらせるのは地味な素振りと魔力訓練。
そしてゲーム知識を利用したダンジョンでの効率的な経験値上げ。
最強の力を求めるお嬢様と、破滅フラグを避けたい中身・元ゲーマーの俺。
噛み合わない主従コンビの、前代未聞の「悪役改造計画」が始まった!
「 魔導書ならド派手なチート魔法を出しなさいよ!」
〈そんなものは存在しない。まずは地道な鍛錬からだ〉
「なんでよぉぉぉぉ!!」
次第に明らかになる、エシルの悪役としての悲しい背景。
本当は、両親に愛されたかっただけ――
そういった彼女の心に触れるうちに、俺は彼女を救い、破滅の未来を変えてみせると決意する。
悪役の少女と、転生者の魔導書。
世界のシナリオをねじ曲げる二人の物語が、いま幕を開ける。