あらすじ
極度の人見知りで匿名を貫く天才ボカロPのユウキと、天性の美声を持つ路上シンガー・ミオ。
誰にも届かない場所で孤独に音楽を紡いでいた二人の人生は、ある夜、ユウキがミオの歌声に出会ったことで激しく交差する。「ついに、この声に出会えた」——ユウキは、自身の魂から生まれた最高のメロディーを、匿名を絶対条件としてミオに託す。
楽曲は大ヒットし、ミオはスターダムを駆け上がる。しかし、ユウキは自分の冴えない存在が彼女のキャリアに影を落とすことを恐れ、永遠に「謎の作者」であることを選ぶ。
ただ一度、ユウキはミオの路上ライブを遠巻きに見守り、彼女の美しい横顔に心を奪われる。
「これでいい。この距離が、この音楽を、ミオの歌声を、最も美しく保つ距離なのだから。」
顔も素性も知らないまま、一瞬だけ互いの人生を照らし合った影と光の物語。現代における、最も深く繋がった真実の音楽青春ドラマ。