あらすじ
婚約破棄され、無能と蔑まれた令嬢――。
居場所を失った私は、吹雪の中で倒れていたひとりの男性を助けた。
その人は、王家に連なる“無口な王弟殿下”アーレント。
人を寄せつけず、冷たい瞳をしていたはずの彼が、なぜか私には優しかった。
「お前は、何も無能ではない」
「どんな時も、お前だけを守る」
そう言って、彼は私を庇い、名前で呼んでくれた。
辺境の村で共に過ごすうちに、私は彼の孤独を知り、彼は私の傷を癒してくれた。
そして季節が巡り、雪解けの丘で――彼は静かに誓う。
「お前だけを、愛すると」
無口な王弟殿下の一途すぎる愛は、やがて“溺愛”へと変わっていく。
私を見下した元婚約者たちが後悔の涙を流す頃、
私は、彼の隣で春の風を感じていた。
――冷たい冬を越え、愛だけが私を選んでくれた。