あらすじ
海上自衛隊のエース、空母「いずも」艦長・坂上真一(45歳、一等海佐)。
合理性と冷徹な判断力で知られる彼は、超エリートでありながら、特攻で命を落とした祖父の歴史を知るがゆえに、「非合理的な犠牲」を最も嫌悪する軍人だ。
大規模演習を終え、私室で仮眠を取った坂上が目を覚ますと、そこは1941年12月8日。
彼は、真珠湾攻撃の成功に熱狂する大本営で、内閣総理大臣・東條英機の人格と入れ替わっていた。
持てる知識は、「ミッドウェーでの惨敗」「B-29による本土焦土化」「広島・長崎への原爆投下」という、日本がたどる破滅の未来のすべて。
坂上の目標は、ただ一つ。
「国体(皇室)の護持」と「本土の保全」を最低条件とした、可能な限り有利な条件での早期講和。
彼は、狂信的な軍部と国民の熱狂に暗殺されるリスクを冒しながら、東條英機の「独裁的権力」を唯一の武器に、禁断の歴史改変に挑む。
ミッドウェー海戦の回避、対B-29迎撃機の開発、核兵器研究への「大和」の解体……。
さらに彼は、海軍のカリスマ・山本五十六を「偽装死」させ、自らの合理的な戦略に引き込む!
「夢で国は守れんよ、山本君」
未来を知る合理主義者と、狂信の時代が生み出した「奇跡の共闘」。
彼らは、破滅への道を歩む日本を、救い出すことができるのか?