あらすじ

「……う、はい……うん……ああ、わかった。すぐ向かうよ」 おれは電話を切り、短く息を吐いてリビングへ向かった。 ……あった。これのことか。電話で言っていたとおり、ソファの上に紙袋がぽつんと置かれていた。今日の夕食会に持っていくはずだったらしい。たぶん中には、友人への土産が入っているんだろう。この前、ちょっと遠出して買い物したらしいからな。 おれは紙袋を手に取り、サンダルをつっかけて家を出た。車に乗り込み、エンジンをかける。 会場は繁華街のビルの屋上にあるビアガーデンだった。蒸し暑い夜気が肌にまとわりつき、人の熱気に圧倒された。楽しげな笑い声が渦を巻き、頭にガンガン響く。香水と食べ物の匂いが入り混じって、鼻を突いた。胸の奥がムカついて、おれは思わず口を押さえた。

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小説を読もう2025/10/25
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