あらすじ

辺境の小さな分院で、黙々と働く一人の聖女・リディア。
 宮廷の聖女として召し出されたものの、華やかな貴族社会には馴染めず、冷たい皇帝の「よく働け」というたった一言を胸に、静かな田舎へと派遣された。

 けれど、地味で平凡な毎日が、彼女には不思議と心地よかった。
 泥にまみれて薬草を摘み、笑う村人たちに囲まれて――それが、自分に似合う幸せだと思っていたのに。

 ある日、帝都から届いたのは、あの皇帝陛下直筆の書状。
 「健康を損なわぬように」と、たったそれだけ。
 それでも、胸の奥に灯るのは温かな光。

 寵愛されていない。
 名前を呼ばれることも、抱きしめられることもない。
 それでも、彼の言葉一つで、世界が輝いて見える。

 やがて再び帝都へ呼び戻されたリディアは、冷徹だと噂される陛下の本当の姿に触れていく。
 “寵愛”とは、特別な待遇でも、豪奢な贈り物でもなく――
 互いの心を、静かに見つめ合うこと。

 寵愛されなくても、構わない。
 ただ、あの人が笑ってくれるなら。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
アルファポリス
アルファポリス2025/10/24
  • 現在の作品『皇帝陛下に寵愛されてませんが別にかまいません!!!