あらすじ
会社でいつも私を見下していた同僚・美里と一緒に、突然“聖女召喚”に巻き込まれた——。
召喚先は、神の加護によって守られるという王国。
けれど、王が「聖女」と認めたのは、美里の方だった。
私は“ただの付き添い”として城に残され、雑務を押しつけられる日々。
それでも、静かに生きていこうと思っていた——あの夜までは。
泣いていた子どもに手を伸ばした瞬間、私の掌が淡く光を放った。
枯れた花が蘇り、傷ついた心が癒えていく。
誰にも知られぬまま、その力は確かに息づいていた。
“偽りの聖女”と“影の聖女”。
それぞれの想いが交差するとき、真実の光がこの世界を満たす——。
他人を押しのけることも、誰かを責めることもできない不器用な私が、
癒しと赦しの力で人々の心を照らしていく、静かな異世界聖女譚。