あらすじ
当たり前のようにダンジョンがある、現代日本。
Fランク。それは探索者における最底辺の烙印だった。
戦闘に何の役にも立たない【素材分解】という大外れスキルを授かった俺は、ダンジョン関連業務を行う企業『ネクスト・フロンティア社』で社畜として魂をすり減らす毎日を送っていた。
「お前は不要物なんだよ」「いるだけで迷惑だ」
上司からの執拗なパワハラ。同僚からの冷たい侮蔑。 全てに心を殺し、ただ生きるために謝罪を繰り返すだけの日々。
そんなある日、俺に事実上の死刑宣告が下される。達成不可能なノルマ達成の代わりに『チャンス』として命じられたのは、Bランクパーティーですら全滅しかねない高難易度ダンジョン深層への単独潜入だった。
「これも『業務』だ。会社のために死ねるんだ。光栄に思えよ、お荷物野郎」
これは、会社の利益のために不要な駒を切り捨てるための、計画された処刑。案の定、俺はダンジョンの最奥で仲間たちに「囮」として見捨てられ、凶悪なモンスターの群れに囲まれた。全てを諦め、無慈悲な死を覚悟した、その時だった。
――絶望の底で俺が出会ったのは、モンスターの群れを一方的に蹂躙する、圧倒的な力を持つ一匹の白い仔狐だった。
無能と罵られた俺が、唯一無二の相棒(もふもふ)と共に真の力に目覚める!