あらすじ

『悪役令息はエゴイスト』

― 美しい悪役令息と、愛に溺れた青年 ―

鏡よ、鏡。
この瞳に映るのは、誰の愛だろう。

冷たい水面が囁く――
「君は誰を愛している?」
それは他人の声であり、
同時に、僕自身の声だった。

薔薇の香をまとい、微笑む。
けれど胸の奥では、
誰にも見せぬ渇きが血のように滲む。

触れられたいのは、肌ではなく心。
見つめられたいのは、顔ではなく魂。

君の瞳に、僕が映る。
僕の瞳に、君が揺れる。
互いに相手を抱きしめながら、
僕たちは、ゆっくりと“自分”を探していた。

ナルキッソスは水に沈み、
浩輔は涙に祈った。
そして僕は、
愛に沈み、赦しに溺れる。

エゴとは孤独の名。
だが、愛とはその孤独を
他者と分かち合う勇気。

もしこの世界が鏡でできているなら――
君を愛することは、
僕を映すことなのだろう。

そして今、
砕けた鏡の欠片に映る僕は、
ようやく、微笑んでいる。

「エゴイストで、かまわない。」
だって僕のエゴは、
君を愛した証だから。

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アルファポリス
アルファポリス2025/10/24
  • 現在の作品『悪役令息はエゴイスト』 ― 美しい悪役令息と、愛に溺れた青年 ―