あらすじ
かつて世界を救った勇者は、百年前の戦いで敗れ去った。
魔王ヴァルドランは古代の禁忌《機巧技術》を解き放ち、
魔物と蒸気機械を融合させた機巧兵団で王国を滅ぼした。
今や勇者神話は慰め話にすぎない。
生き残った都市は古代の遺跡を漁り、蒸気と魔力をつなぐ機械文明で滅びをかろうじて避けている。
スチームベルのスラムに生まれた整備士リク・オルドは、
ある日、廃工場で黒きバイク〈ブラックレイヴン〉を発見する。
それは古代が遺した禁忌の戦闘機構――ライドシステム。
バイクと魂を同調させ、鎧を纏い、モンスターのコアを取り込んで進化する力。
剣も魔法も時代遅れのこの世界で、
最速のエンジンが、勇者の座を奪い取る。
勇者が敗れた後の絶望の時代、
スラムの整備士が“黒きライダー”として立ち上がる――
これは、滅びた神話をエンジンで塗り替える物語。