あらすじ
★「特集 異形譚」に掲載して頂きました
高校時代の悪友、辰郎に誘われ盗みに入った良秀。そこで見つけたのは奇妙な卵だった。辰郎に命令された良秀は渋々それを自分の部屋に持ち帰った。だが得体のしれない卵を気持ち悪く思った良秀は、収納ボックスに入れてベランダに放置した。
それから数日後、ベランダに出てみると虫の残骸が散乱していた。次の日には鳥の羽と血の跡、さらに次の日には大きな血溜まり。
いったいこの中で何が生まれたのか。
卵から生まれたもの。良秀の胸の内に芽生えたもの。そして周囲にたちこめる人間の悪意。心に宿る深淵は臭気を放ち、食欲を刺激する