あらすじ
深い森の奥、朽ちた神社の境内で目を覚ましたユキは、己の名前さえ思い出せない
記憶喪失の状態だった。
途方に暮れるユキの前に現れたのは、美しくもどこか儚げな青年、ハル。
「ああ、よかった。私の大切な伴侶…あなたを忘れるなんて、ひどい」と涙ながらに訴える
ハルの姿に、ユキは自身が彼を忘れてしまった罪悪感を抱く。
ユキの優しい性格を喜び、ハルは二人が古都の屋敷でひっそりと暮らす「夫婦」だと告げる。
ハルは、病弱で寂しがり屋な「伴侶」を演じ、ユキに献身的な愛情と過保護なほどの世話を求める。
ユキもまた、健気なハルを支えるため、記憶のない体で料理や裁縫に励む穏やかな日々を送る。
ユキの失われた記憶の裏には、ハルが九尾の狐として契約で縛られたていたという冷酷な真実が、
隠されていた。
「偽りの愛」のなかでユキの天才呪術師としての能力が目覚めたとき、命懸けの契約の真実が暴かれる。