あらすじ

『むかしむかし、地上に神様がまだいらっしゃったころ、海の真ん中に小さな島がありました。  その島には六人のお姫様が暮らしていて、そのうつくしい島を司っていたそうです。』           * 第一話『金の花は空高く、青い瞳は地上に』  末の妹の訃報が届いたのは、まだうすら寒い、春の早朝だった。  六人そろってこの島を守らなければならない『わたしたち』は、ずっと五人しかいなかった。その欠けた席を埋めるため生まれた、十年ぶりの妹。  その妹が、たった五歳で亡くなったのだという。 第二話『つばめは帰るしかない。』  大切なものが多すぎた人生なのだと思う。  うつくしき我が姉妹、親愛なる我が乳兄弟、その人々が暮らす我が島。  だからあたしの人生にはこれ以上必要ない。  名声も自由も恋も。 第三話『星々へ届かない翼であっても』  末妹が亡くなって、いくつか季節が過ぎてしまった。  そしてわたしにとって許しがたいうわさが手元に届いた。  ――曰く、現代の姫君は、先々代の隠し子であり、女神の血筋を引く、正当な少女を捨て置いている。  末の妹として長く過ごしていたわたしは、きっと姉さまたちからしたら小さな小さな子供のままだろう。  そうだとしても、わたしは。

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エブリスタ2025/10/01
  • 現在の作品花珠姫物語