あらすじ
「お前は厄介事ばかり持ち込む」
突然、異世界に『言の葉の聖女』として召喚されてしまった図書館司書の詩織(しおり)。
戸惑う彼女の護衛を任されたのは、『氷の仮面』と畏れられる、美しくも冷徹な騎士団長アレクシスだった。
投げかけられるのは、心を抉るような冷たい言葉。
けれど詩織は気づいてしまう。言葉とは裏腹に、自分を危険から守り、故郷の料理をそっと用意させる彼の不器用な優しさに。
なぜ、彼は素直になってくれないの?
その理由には、強い感情を抱くほどにその身が凍りつき、死に近づくという悲しい呪いが関係していた――。
愛しいと思うほど、突き放さなければならない。
これは、命がけで感情を殺す不器用な騎士と、彼の凍てついた心の奥にある本当の声を聞きたいと願う聖女が、ゆっくりと心を通わせていく、じれったくて切ない恋物語。