あらすじ
地味で目立たない伯爵令嬢エメリアは、ある事故をきっかけに、人の心の声が聞こえる不思議な能力に目覚めてしまう。しかし、なぜか「氷の公爵」「鉄仮面」と恐れられる完璧な貴公子、カイル・フォン・アイゼンブルグ公爵の心の声だけが、ラジオのようにクリアに聞こえてしまうのだった。
聞こえてきたのは、彼の冷徹な外面とは真逆の、彼女を「天使」と呼び、その一挙手一投足にパニックを起こすほど、愛情深く心配性な心の声だった。
外面と内面のギャップに戸惑いながらも、エメリアは彼の本当の優しさを知り、次第に惹かれていく。一方、カイルもまた、なぜか自分の心を完璧に理解してくれるエメリアに運命を感じ、強く惹きつけられる。
そんな中、エメリアはカイルを陥れようとする政敵、ゲルハルト侯爵の邪悪な心の声をも聞き取ってしまう。甘い秘密だったはずの力は、愛する人を守るための唯一の武器へと変わる。