あらすじ

「菖蒲園ゆうえんち」のお化け屋敷「番町皿屋敷」は客がめったに入らず、さびれていた。皿数えのお菊、ろくろ首、のっぺら坊、唐傘小僧、提灯お化け等の古臭いお化けしかでてこないからだ。だが人々は知らない。ここのお化けがみんな本物だということを。正体を隠しながら皿屋敷に住みこみで働いていたお菊たちは、ある日、新しく就任した遊園地のオーナーから「一ヶ月で成果をださないと皿屋敷を廃止し、でていってもらう」と通告される。そこでお菊たちは、客を集めるために園内のアルバイトで稼いだお金を使ってネットに広告をだそうとしたり、有名なホラー映画に登場するキャラクターのコスプレをしたりして、なんとか皿屋敷を盛りたてようと奔走する。が、そのどれもが空回りにおわり、結局、オーナーから皿屋敷の閉鎖と、住みこみで暮らしているお菊たちの即刻退去を命じられ、強制退去にむけた書類を容赦なく突きつけられる。その書類はお菊たちを追いだす上で法的に重要なものだった。しかしお菊は、この書類さえなくなってしまえばオーナーは強制退去を断行できないことに気づき、渡された書類を一枚ずつ数えはじめる。お菊には「数えたものがひとつだけ足りなくなる」という不思議な力が備わっていたからだ。「いちま~い、に~まい、さんま~い・・・」。お菊が数えおえた書類は確かに一枚、足りなくなっていた。重要な書類を目の前で消されて法的な根拠を失ったオーナーはお菊たちを気味悪がり、逃げだした。これ以降、オーナーが難癖をつけてくることはなくなり、お菊たちはいつもとかわらぬ日常をとりもどしたのだった。

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カクヨム
カクヨム2025/09/30
  • 現在の作品まれによくあるお化けの日常