あらすじ
あらすじ
ごく平凡で、少しだけ内向的な大学二年生、相田湊(あいだ みなと)。
彼の退屈な日常は、雨の日の交差点で一台のトラックに轢かれ、唐突に終わりを告げた。
――はずだった。
次に湊が目を覚ましたのは、神を名乗るギャルの前。
そこで聞かされたのは、「アタシのミスで死なせちゃったから、お詫びに異世界で勇者やってくんない?」という、あまりにも理不尽で、ふざけきった神託だった。
しかも、共に転生させられたのは、因縁最悪の二人。
一人は、湊を轢き殺した張本人。見た目は若いが酸いも甘いも噛み分けた(?)、童顔ギャル男のトラック運転手、鬼塚竜二(おにづか りゅうじ)。
もう一人は、湊を庇って事故に巻き込まれた、新宿のバーを経営する美意識の高い最強のオネェ、円城寺まどか(えんじょうじ まどか)。
加害者と被害者。そんな歪な関係の三人が、女神から押し付けられたのは「世界を救う」という壮大な使命と、それぞれの個性に由来する(主にふざけた)スキルだけ。
かくして、常識人(ツッコミ担当)のミナト、脳筋(トラック召喚)のリュウジ、そして人生の達人(バーカウンター展開)のマドカという、協調性ゼロの即席パーティによる、不本意だらけの異世界珍道中が幕を開ける。
行く先々で出会う新たな仲間たち。襲い来る魔物の群れと、それ以上に厄介な国の面倒ごと。
そして、旅の道中で食らう、異世界の不味い(けど、たまに美味い)飯。
彼らは英雄じゃない。世界を救う気なんて、サラサラない。
ただ、文句を言い合い、時にぶつかり、美味い飯と酒というささやかな『約束』のために、明日を生き抜こうとするだけ。
これは、罪を背負った三人の男女が、ツッコミとトラックとカクテルを武器に、知らず知らずのうちに世界の運命をひっかき回し、なんとなく救ってしまうかもしれない、壮大なスケールの異世界ロードムービー(コメディ風味)。
――さあ、祝杯のビールを目指して。理不尽だらけの旅路が、今、始まる!