あらすじ
王都の舞踏会の場で、侯爵令嬢クラリスは王太子から「婚約破棄」を宣告される。罪状は「嫉妬深く醜悪な悪役令嬢」――だがそれは政敵に仕組まれた罠だった。
泣き崩れる令嬢を期待した人々の前で、クラリスはただ一言、「承知いたしました」と微笑んだ。実は、彼女は以前から王宮の腐敗に辟易しており、密かに辺境へと移る準備を進めていたのだ。
婚約破棄は、彼女にとって呪縛から解き放たれる絶好の機会だった。
辺境の地で待っていたのは、荒れ果てた領地と疲弊した民。クラリスは持ち前の知識と胆力で領地改革に乗り出し、魔物に怯える村を守り、交易路を開き、次第に「辺境の聖女」と呼ばれていく。
王都から「ざまぁ」な報せが届くのは、そう遠くない未来のことだった――。