あらすじ
修学旅行初日の夜、2年C組は“夜更かし防止”の代わりに担任が持ち込んだ「人狼ゲーム」をやることになった。だが配られたカードはおかしい。《村人》よりも《人狼》《狂人》《狐》が多すぎる――通常ルールではない。
進行役は担任のはずなのに、カードを切ったのは無口な図書委員・雨瀬。彼女は「最初に嘘をついた人が“本物の人狼”です」とだけ言い、明かりを落とす。翌朝、クラスの人気者が「自主退学」を申し出て消えた。
二日目の夜、匿名投票とともにクラスLINEに“人狼からの告白”が届く。「これはゲームじゃない。わたしたちの中に、本当に“食べた”やつがいる」
主人公・立花は、密かに《占い師》カードを持つ。しかし占えば占うほど、クラスの嘘と秘密が露わになり、票は友情の数だけ裏切られていく。誰が嘘をつき、誰が守ろうとしているのか――そして、雨瀬の言う“最初の嘘”とは何だったのか。
最後に明かされるのは、ゲームを仕掛けた動機と、クラス全員がすでに「ある選択」を終えているという事実。読了時に反射的に冒頭へ戻りたくなる、逆算型ミステリー。