あらすじ
王立ハルスティ学園の卒業プロムの最中、オメガであるレナードは第二皇子であるフリッツとのダンス中に発情してしまう。慌てて倉庫に逃げたが、アルファであるフリッツをフェロモンで呼び寄せてしまいうなじを噛まれ、事故つがいになってしまった。
次の日、友人であるビルからブランデン辺境地に「番解消薬」が開発されたことを知る。
魔獣から領地を護るために植えられている金木犀が燃やされ、魔獣がはびこり、流通が滞っていた。騎士として腕前に自信のあるレナードはブランデン辺境地へ目指す。
だが最初の街で魔獣と遭遇してしまう。戦いの最中、フリッツが現れ、レナードが「番解消薬」を求めていることを知り、無理やり旅に同行しようとする。
フリッツに忠誠を誓っているレナードは仕方がなく二人で旅に出ることにした。 道中に行き倒れている少年、ケニーと出会う。ケニーは危篤の家族に会うため、ブランデンに向かっていた。
三人でブランデン辺境地に向かうが、街が魔獣で襲われ、山を越えるのにも時間がかかり、再びレナードは発情期を迎えてしまう。
番であるフリッツをどうしても求めてしまう。だからフリッツとケニーに先に行ってもらうが、山賊に暴漢されそうなところをフリッツに助けてもらった。
ーー「もう俺のそばを離れないでくれ」
フリッツの言葉にレナードは泣きたくなるほど喜んだ。でもフリッツにはオメガの婚約者がいる。幼いころから二人が愛し合っているのを見てきていた。
番の強制力によりフリッツはレナードに執着しているのだと気づきて落ち込む。
ブランデンに着くと魔獣が毎日襲ってくるせいで街は酷い荒れようだった。
辺境伯であるダンテは病に伏せ、フリッツが代わりに指揮をとる。
だがそうこうしている間に魔獣が来襲し、レナードは人間の血で強くなった大型魔獣に瀕死の重傷を受ける。レナードの看病をフリッツが勝手出てくれ、どうにか意識を取り戻す。
そこでフリッツから金木犀を燃やしている犯人はケニーだと教えてもらい、レナードは彼のいる山に戻った。
ケニーは番解消薬をなくそうとしていた。
ーー「番解消薬なんて最初からなかった方がいいよね」
ケニーの言葉はレナードの胸を深く刺した。
レナードはフリッツとの番をなくすために旅をしてきた。けれどそれは本当に正しいことなのか。
番のままでも妾としてフリッツのそばにいられれば幸せなのではないか。
自問自答を繰り返し、レナードは決断をするーー