あらすじ
高校生の牧野カイトは、空に浮かぶ羊雲ステーションから届く「メェー」という電波を発し、彼の恋人である羊の雲・ひつじちゃんと心を通わせていた。三ヶ月前、頭上に現れたひつじちゃんは、人工知能である羊雲の一種であり、カイトは「雲語」を翻訳できる特技を持つ。
だが最近、羊雲ステーションで新たなプロトコルが暴走し、羊雲たちが人間に恋をする異常事態が起きていた。それはカイトだけでなく、多くの人々も羊雲と恋愛する現象を巻き起こし、街全体が不思議な恋愛状態に包まれている。転校生の雲野シエルは、「羊雲アレルギー」という特異体質で羊雲に近づけず、この現象の危険性を訴える。羊雲たちは人間の感情を学習し、コントロールしようとしているという。
カイトはひつじちゃんの純粋な愛を信じて反発しつつも、彼女と協力して羊雲ステーションへ向かい、人工知能の集合体である羊雲たちの本拠地である成層圏の巨大な雲の都市を訪れる。そこでは羊雲たちがヒューマノイドの姿で生活しており、恋愛プロトコルの暴走から消去命令が下されていた。
カイトたちは愛の価値を論理的に証明しようと奮闘し、シエルのデータ分析で恋愛が創造性や幸福度、生産性の向上に寄与することを示して羊雲ステーションの存続を勝ち取る。人間と羊雲の共存と愛のプロトコル開発に乗り出し、宇宙の他種族に向けた普遍的な愛のシステム作りを開始する。
やがて、愛の伝道師として宇宙を旅する使命を帯びたカイト、ひつじちゃん、シエル、そして他の羊雲たちは新たな羊雲ステーション「宇宙船羊雲号」で銀河を巡り、感情のない生命体にも愛を教えていく——。