あらすじ

高校二年生の田中透は、「午前八時十二分に必ず消えてしまう」量子的な存在の恋人・葵と日々を過ごしている。彼女の存在は彼が観測している間だけ確定し、他者には見えない。ある日、葵の消失時に空の雲が歪むのをきっかけに、ふたりの関係と世界のあり方に疑問を抱く。  やがて、彼女が「人工量子意識体」であり、透が被験者となる極秘実験に巻き込まれていることを知る。「自分もまた観測される側かも」と揺れる透。現実と非現実の境界が曖昧になり、ふたりは観測と存在を巡る量子世界の深みに巻き込まれる。  それでも彼らは互いを観測し合うことで存在を保ち、世界の制約を超えた「量子的な愛」を選ぶ。現実・実験・確率的な運命すら超えて、雲の上で、ふたりは踊り続ける——「確率的でも、観測に頼るだけでもいい、きみこそが僕の現実」。やがて新たな存在=“雲の子供”も誕生し、彼らは量子的家族として現実と雲の狭間で生き続ける。

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エブリスタ
エブリスタ2025/09/28
  • 現在の作品雲の上で量子は踊る