あらすじ
皆は自分が死ぬときのことばかり気にするけれど、真に気にすべきは自分が死んだ後の世界のことだと思う。
「他人に幻覚を見せる」という謎の超能力を持った高校生・加賀慎(かがまこと)は、自分が何のために生きているのかもわからないまま、退屈な日常を送っていた。
ある日彼は、同級生の斑鳩春(いかるがはる)と共に学校の屋上から落ちて死んだ――はずだった。
しかし、死の間際に「ウォッチドッグ」という身分を名乗る男・レイメイに導かれた二人は、あの世が満員となり行き場を失った魂が「ラルヴァ」という怪物となり人々を殺戮していること・そして、「罪」を犯して死んだ人間が「バランサー」として集められ、刑期満了のため日々ラルヴァと戦わされていることを知る。
自身の罪状も知らされず東京支部のバランサーになった慎と春は、ラルヴァとの戦いと日常を行き来しながら絆を深めていくが……。
「俺は確かに、自分がいつ死んだっていいと思ってる。だけど俺以外の人がそうじゃない、ってことも理解してる」
持って生まれた超能力、そして「死への恐怖がない」という戦いにおいて最も重要なアドバンテージと、とある罪を背負った一人の青年。
これは、そんな彼が世界の均衡を保つ守護者として戦う理由を見つけていく物語。