あらすじ
人は、どこまで“正義”の名を借りて狂えるのか──。
現代社会のどこにでもある些細な怒り、不満、絶望、無関心。
その奥底に沈む、**触れてはならない“トリガー”**に引火した時、人は誰でも鬼になり、加害者になり、そして破壊者になりうる。
このホラー短編集『ショクハツ』は、あなたの隣にいるかもしれない、あるいはあなた自身の中にいるかもしれない"人間の狂気"と"報復の連鎖"を、容赦なく描きます。
【収録作品】
第1話『屯』
中学生のたまり場に悩む老夫婦。
ただの迷惑行為が、ある朝“暴走”を招く──。
第2話『車』
通勤路をふさぐ迷惑運転車。
怒りの極限で交錯するのは、母の命と一台の車だった。
第3話『眠』
夜勤明けの看護師と、ダンスに夢中な若者。
壊れていく理性と、「静かに眠りたい」ただそれだけの願い。
第4話『妄』
電車の横入り常習犯に向けられた怒り。
列に並ぶ人々の沈黙が、やがて“声”となって背中を押す。
第5話『ギルハ(上・中・下)』
事故で家族を失ったミヤコの元に届いた一本の動画。
「あなたの夫と娘が死ぬ瞬間」が“創作物”として配信されていた。
──そして、彼女は“報復”の舞台へ招かれる。
グロい、不快、胸糞。
……その先に、あなたは何を感じるか。
人間の心に潜む“起爆装置(ショクハツ)”を描いた、
読者にも試される──倫理と狂気の境界線。