あらすじ
『――幸福は祈り、不幸ならば呪い』
ノイマン王国第二王子・フィンには、二年前から“女性に接触できない”という呪いがかけられていた。
五年にわたる辺境での暮らしを終えて王宮へ戻ったものの、平穏な日常を過ごすためには、呪いを隠し続けるわけにいかない。
そんなフィンに手を差し伸べようとしたのは“光の聖女”クラリッサだった。
しかしフィンが選んだのは、別の人物。
『呪い集めの令嬢』イーリス。
聖女候補に名を連ねながらも呪いに心惹かれ、忌み嫌われる存在となった女性だ。
幸いにもイーリスはフィンの頼みを受けてくれた。
ただし困ったことに、彼女は呪いを目にすると暴走する傾向があって――
「殿下! この指輪には背が縮む呪いがかけられているそうですよ! 試してみますね!」
「いや、まずはあの木で効果を確かめてからでも遅くはないだろう?」
呪いの正体を探ろうと試みる二人はやがて、王宮に潜んでいた野望を知ることになる。