あらすじ

​あらすじ ​ どんな世界にも、表舞台で輝く主役と、それを支える裏方の存在が不可欠だ。華やかなスポットライトを浴びるアイドルも例外ではない。彼女たちの歌とダンスを観客に届けるため、ステージの裏側では、多くの人々がそれぞれの役割を果たしている。 ​ これは、アイドルとは無縁の世界で生きてきた一人の男が、ある日を境に、人生を賭けてアイドルの夢をマネジメントしていく物語。 ​ 派遣社員として満たされない日々を送っていた明石恭一郎は、ひょんなことから連れて行かれたライブ会場で、夢を打ち砕かれ、涙する研究生たちの姿を目撃する。彼女たちの才能を踏みにじり、己の利益のためだけに利用する悪辣な経営者の存在を知った恭一郎の心に、これまでになかった熱い想いが灯る。 ​ 「俺にマネジメントさせてくれ」 ​ ただの派遣社員だった男が、未来を閉ざされたアイドルたちと共に、様々な葛藤や苦難を乗り越え、新たな道なき道を切り拓いていく、感動のサクセスストーリーである。 ​ 登場人物 ​ 1. 主人公と彼の盟友 ​ 明石 恭一郎(あかし きょういちろう) 24歳。夢もなく、ただ日々の業務をこなすだけの派遣社員。その空虚な人生は、ひょんなことから訪れたアイドルライブで一変する。そこで目の当たりにした、夢を絶たれた研究生たちの姿は、彼の内に秘められた熱い想いを呼び覚ました。「俺にマネジメントさせてくれ」。その一言が、彼を新たな道へと導き、派遣社員から新進気鋭の芸能事務所「plusα agent」の設立者へと変貌させていく。幼少期から周囲の信頼を集める誠実さを持つ一方で、情熱の波にムラがあるのが彼の弱点だ。 ​ 生駒 陵介(いこま りょうすけ) 恭一郎の同期で、彼の良き理解者。仕事に悩む恭一郎を、自身の情熱を注ぐ「アイドル」の世界へと誘い出す。彼自身は、CASIOPEAの奥貫ひなたにガチ恋している、根っからのドルオタだ。ライブでのコールは控えめだが、推しへの愛は誰にも負けない。恭一郎の事務所設立という壮大な夢を聞き、迷うことなくその協力を申し出た。 ​ 2. 彼の夢を支えるスタッフたち ​ 高森 一輝(たかもり かずき) 陵介の大学時代の学友。かつては芸能事務所に就職するも、わずか1年で退社した過去を持つ。アイドル業界は全くの未経験だが、陵介からの連絡を機に恭一郎のプロジェクトに賛同し、社長という重責を引き受ける。後の過去の経緯が波乱を呼ぶことになるのだが。 ​ RYUICHI(りゅういち) 本名:柳谷 隆一(やなぎたに りゅういち)。28歳。かつてアイドル業界で数々の伝説を残したカリスマプロデューサー。表舞台から姿を消して1年、一輝の依頼を受けて再び動き出す。そのプロデュース能力は業界随一だが、彼の学歴や経歴は謎に包まれている。 ​ 平澤 誡南(ひらさわ かいな) 23歳。恭一郎の高校時代の後輩で、元学級委員長。動画配信で有名になるも、新たな挑戦を求め芸能学を学び始める。SNSで恭一郎のプロジェクトを知り、持ち前の探求心と真面目さで「plusα agent」のメンバーに加わる。 ​飯塚 美樹(いいづか よしき) 23歳。陵介の高校時代の後輩で、甲子園出場経験を持つ元高校球児。怪我で野球の夢を諦め、アルバイト生活を送っていたが、陵介からの連絡で再び人生の目標を見つける。彼の持つ投手としての冷静な分析力と、チームを支える協調性が、新事務所の大きな力となる。 ​ 杉岡 夕凪(すぎおか ゆうな) 20歳。簿記の実力者で、一輝が以前所属していた事務所の経理担当。一輝の独立話を聞きつけ、自ら「plusα agent」への入社を希望する。新事務所の財政を支える、頼れる存在だ。 ​ 3. セブンスターエージェントとCASIOPEA ​ 大和 忠正(やまと ただまさ) 46歳。CASIOPEAが所属する「セブンスターエージェント」の社長。一見、敏腕な経営者に見えるが、その手腕は「売るためなら手段を選ばない」という強引なもので、業界内外で悪評が絶えない。かつては証券マンとして辣腕を振るっていたという彼の過去が、その拝金主義的な行動の原点にあるようだ。 ​ 乾 恭也(いぬい きょうや) 28歳。CASIOPEAのマネージャー。かつて担当したアイドルのスキャンダルをきっかけに業界を追われた過去を持つが、そのマネジメント力は高く評価されている。RYUICHIの兄からの依頼を受け、大和の悪事を暴くべく、裏で密かに動き始める。 ​ 藤崎 和奏(ふじさき わかな) 19歳。福岡から上京し、アイドルを目指すも、セブンスターエージェントのスタッフに。しかし、大和の強引なやり方に違和感を覚え、ゆめ果の件を機に退社を決意する。アイドルへの情熱は尽きておらず、恭一郎のプロジェクトに協力し、後にソロアーティストとしても活動を始める。 ​ 山﨑 まつり(やまさき まつり) 23歳。CASIOPEAのリーダー。かつて所属していたグループが解散し、苦労の末にCASIOPEAを結成した。歌、ダンス、ルックス、全てがメジャークラスの実力を持つ、グループの絶対的エース。 ​ 赤杉 さと美(あかすぎ さとみ) 20歳。クールな顔立ちとグループ随一の高身長を誇る美女。ファンからはまだ知られていないが、実は「神対応」の持ち主。幼い頃に母を亡くし、父が育ててくれた恩を胸にアイドル活動に励んでいる。 ​ 奥貫 ひなた(おくぬき ひなた) 18歳。陵介の"推し"で、チーム最年少の甘えん坊。見た目も性格も「理想の妹」だが、本人はそのイメージを払拭したいと葛藤している。学校帰りにはゲーセンでリズムゲームに興じる、意外な一面も持つ。 ​ 田ノ上 汐里(たのうえ しおり) 19歳。元舞台女優という異色の経歴を持つ。偶然の出会いからアイドルへの道を勧められ、この業界に足を踏み入れた。その演技力と表現力が、彼女のパフォーマンスを唯一無二のものにしている。 ​ 平山 さき音(ひらやま さきね) 21歳。CASIOPEAのエース。かつて人気絶頂だったアイドルグループ「モンスターマックス」に憧れてこの世界へ。チャームポイントはメガネで、彼女自身も別のアイドルの熱狂的なファンだ。 ​ 4. 新たなアイドルグループ:光咲キ誇レ ​ 星野 ゆめ果(ほしの ゆめか) 18歳。元CASIOPEAの研究生(リサルバ)。大和の裏切りで夢を絶たれ、恭一郎の言葉で再びアイドルを目指す。卓越した歌唱力とダンス、そして驚異的な記憶力を持つ、光咲キ誇レの未来を担う存在。 ​ 篠崎 朱音(しのざき あかね) 18歳。ゆめ果と共に研究生として活動していた。ゆめ果への理不尽な仕打ちを目の当たりにし、セブンスターのやり方に怒りを覚える。その強固な意志とプライドが、彼女を新たなステージへと導いていく。 ​ 奈良岡 柊葉(ならおか しゅうは) 20歳。元プロサッカー選手の父を持つスポーツ系女子。その運動神経と判断力はアイドル界でも異彩を放つ。アイドルを諦めかけていたところを和奏にスカウトされ、最後のチャンスに賭ける。 ​ 半田 美音(はんだ みおと) 23歳。元はメジャーリーガーを目指していたという異色の経歴を持つ。クールなルックスとは裏腹に、ファン対応では可愛らしいギャップを見せる「影のエース」。恭一郎のプロジェクトに運命を感じ、オーディションを受ける。 ​ 矢野下 かえで(やのした かえで) 21歳。一見、練習をさぼるワガママなトラブルメーカー。しかし、その真意は「自分が圧倒的なエースになることで、メンバーの実力も引き上げたい」という、仲間への深い想いからくるものだった。 ​ 5. 物語に彩りを加える人々 ​ りょーいち(本名:小山 亮一) 推しの卒業で失意の底にいた大学生のドルオタ。しかし、デビューライブで幼馴染の柊葉と再会し、再び応援する喜びを見出す。 ​ 進藤(しんどう) 30代。元々、りょーいちと同じアイドル現場で出会い、推しの卒業後も彼のことを気にかける良き理解者。光咲キ誇レのデビューライブでは、ライブ前から情報を仕入れ、積極的にファンに話しかけるなど、持ち前のコミュニケーション能力を発揮する。普段は会社勤めのサラリーマン。 ​RYUICHIの兄 年齢不詳。かつて音楽業界で働いていたが、大和の策略によって職を失う。その後、探偵となり、大和の動向を追い続けている。乾恭也の不幸な境遇が自らの過去と重なることを知り、彼に協力を求め、裏から大和を失墜させようと画策する。 ​ 髙岡 あずさ(たかおか あずさ) 21歳。セブンスターエージェントの女性スタッフ。大和の「ここで働けば成長できる」という言葉を信じて入社するも、思うような成長ができないことに悩んでいた。恭也がplusαと会談していることを知り、その場で真実を聞いたことで、大和に敵対することを決意する。 ​ 濱田 光(はまだ ひかる) 23歳。セブンスターエージェントの男性スタッフで、元高校球児。キャッチャーとして甲子園に出場し、飯塚美樹と同じリーグで戦うことを夢見ていたが、美樹の怪我を知り、自らも野球から身を引く。セブンスター入社後は恭也を兄のように慕っており、恭也の極悪非道な演技や、影でメンバーを支えていた裏の顔も理解している。 ​ 松田 涼平(まつだ りょうへい) 23歳。セブンスターエージェントの男性スタッフ。光と同い年で、元高校球児。甲子園で美樹と対戦し、個人的には勝利するもチームは敗北。その後、大学を経てバイトとしてセブンスターに入社する。大和のメンバーへのパワハラやスタッフへの仕打ちを目の当たりにし、彼への敵対心を抱くようになる。 ​ 佐藤 紫音(さとう しおね) 22歳。セブンスターエージェントの女性スタッフ。就職活動がうまくいかず、大和の巧みな言葉に騙されて入社。しかし、大和のひどい仕打ちに耐えかね、辞職を願っていた。後に恭也が開いた会談で、光咲キ誇レの2マンライブを全面的にバックアップすることを決意する。 ​ 大下 優花(おおした ゆうか) 21歳。セブンスターエージェントの女性スタッフ。入社前から大和の悪評は聞いていたが、実際に内情を知るために入社する。恭也の過去を独自に調べ、彼の考えを深く理解していたため、彼の計画に協力する。

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カクヨム2021/10/01
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