あらすじ

気づくとそこは見覚えのない教室。窓の外に広がっていたのは、日本によくある、現代の田畑の景色。身に纏った見知らぬ夏用の制服。 ここは現実世界によく似た、俗に言う「異世界」。この世界では、コロナウイルスも流行っていなければスマホも存在しない。終わったはずの平成は32年を迎えていた。 その教室の席に、何故か座っていた田中宗。高校3年生だったはずの彼はこの世界では高校1年生とされ、更に周りには、彼が高校1年生の時の旧友26人が同じように席についているときた。元1年B組の彼らが再び集められたこのクラスは1年X組。B組改めX組には、口には出さない隔たりがあった。 誰一人として状況を理解することはできず、見知った顔と群れを作る彼ら。そんな奴らには目もくれず、宗は単独行動をとる。 彼らはそれぞれ、机の上に置いてあった紙に記された「あなたの自宅」というこの世界での彼らの家に身を移し、一夜を過ごした。 翌日教室に集まった彼らの前に現れたのは、教師―の皮を被った無機質な何か。彼はこう言う、「あなたたちの世界はあなたたちのせいで消滅しました」と。 その責任を取るため、訳もわからず彼らは消滅のせいで生じたという「バグ」の殲滅を任される。 彼ら一人一人に渡されたアタッシュケースにはビームソードを備えたハンドガンにブレスレット、そして、戦いの火蓋を切るために自らに刺すナイフが。 いつのまにか散り散りになってしまった彼らは、この世界での団結を余儀なくされた。 クラスの中でも特にあちこちと綻びがある宗。彼はこの世界への苛立ちと、それ以上にX組の面々に沸々と思いを煮えたぎらせていた。 なぜこうなった?どうして俺たちは?どうして俺は…。 この世界に来ても旧友たちとはうまい関係を築けない。それどころか悪化するばかり。 抱えた気持ちとは裏腹に遠ざかっていく旧友たちとの距離。 宗は溜まっていた過去からの想いを目の前に出現するバグにぶつけていくのだった。

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小説を読もう2025/05/31
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