あらすじ
幼き日、愛に飢えた令嬢フィオナ・ベルベットは、己の従者である少年に誓いを立てる。
「しょせん、わたしは無力な子ども。けれど、わたしには一つだけ『侯爵家のご令嬢』という身分が残されている。無情な世界を生き抜くため、わたしは誰もが認める侯爵令嬢として――美しい白嶺の華を目指すわ」
時が経ち、誓いのとおり、フィオナは美しい侯爵令嬢へと成長する。
社交界でも注目の的の彼女は、やがて公爵家の令息エリオール・シルクスとの運命の出会いを果たす。
エリオールとの恋に落ちたフィオナ。二人は婚約を結び、ようやく彼女のこれまでの努力が実をつけようとしていた。
ところが、そんな彼女に悲劇が起きてしまう。
婚約パーティの祝杯のとき、何者かがフィオナのグラスに毒を盛ったのだ。白嶺の華とうたわれた侯爵令嬢は哀れ、あっけなく手折られてしまうのであった。
……物語はここからはじまる。
朽ちた教会のなかで、フィオナは目覚める。
華やかな世界から一転、彼女の目の前に現れたのは己の従者である――護衛騎士ディオス・シュス。
ディオスは、主に告げる。
「あなたは死にました」
そして、自分が生き返らせました、と。
|不死の亡者《アンデッド》として。