あらすじ
天地の理によって均衡を保つ六つの国。山を越え、砂漠を抜け、海の向こうまで、それぞれが異なる文化と風土を持ちながら存在していた。
その一つ、蒼璃国の王子・玲翔は、幼くして王の器を背負わされる立場にありながら、宮廷のしがらみに息苦しさを感じていた。そんな彼の前に現れたのは、異国から流れ着いた青年・篤真。言葉も習慣も違う彼は、玲翔にとって唯一、心を素直に語れる存在となっていく。
篤真は玲翔の護衛兼学友として宮殿に住まうことになり、六つの国それぞれに伝わる伝承や風習を共に学んでいく。水都の灯籠祭り、砂漠の夜を照らす星市、海上の歌姫たちの舞――旅を重ねるごとに、二人の絆は深まっていく。
王子と異邦人。国と国をつなぐ風のように、彼らの心もまた交わり合う。六つの国を巡る物語は、やがてひとつの恋へと結実していく。