あらすじ
『〝菜々子さん〟の戯曲《シナリオ》』は、二〇一〇年に角川スニーカー文庫より二巻まで刊行されたライトノベルです。また、二〇一九年に電子書籍版も配信開始されました。その後ながらく未完状態となっており、今作はその完結編という位置づけです。
単体でもお読みいただけるよう留意して書いたつもりですが、一〜二巻の内容を踏まえた描写が含まれるため、それらを先にお読みいただいた方がより楽しめると思われます。現在、紙媒体での入手は難しいかもしれませんので、ご興味ありましたら電子書籍版もご検討ください。
未読の方は、わからない話が出てきたら「なんかそういうことがあったんだな」くらいに受けとってください。とりあえず「宮本は菜々子が好き」「菜々子は坪手が好き」だけ押さえてくだされば大丈夫かと思います。なお、舞台は二〇一〇年代前半の日本です。まだスマホやサブスクがいまほどには普及していなかった時代ですね。
本作は出版された作品の続編となります。カクヨムでの掲載については、スニーカー文庫編集部と相談した上で特別に許諾を得ております。快くご対応くださった編集部の方に、この場を借りてお礼申し上げます。
末筆ではございますが、今更ながら読もうと思ってくださった皆様に心より感謝いたします。お気に召すかはわかりませんが、楽しんでいただけましたら幸いです。
〈二巻までの主な登場人物〉
・習志野菜々子:通称。一巻目での「事件」により、本名を隠して便宜的にこの名前で過ごすこととなった。一巻末で問題は解消されたが、高校二年になった今でも一部の人間からは未だにこちらの名前で呼ばれている。
・宮本剛太:菜々子の一年後輩。二巻目の主人公。菜々子により、彼女が巻き込まれている事件の探偵役に抜擢され、見事真相を暴いた。菜々子に恋心を抱いているが、彼女には他に好きな相手がいること、その絆に入り込む余地がないことを知り、落胆している。
・天坂舞:宮本の同級生。宮本とは嫌い合っているが、お互い認め合っている部分もある。なかなか頑固な性格の持ち主。
・二条真一郎:菜々子の同級生。菜々子や宮本たちの所属する映画研究部の部長。柔和でつかみ所がなく、誰からも軽んじられる人物。
・佃聡:菜々子や二条の同級生で映研部員。無骨で落ち着きがある。菜々子と同じ中学出身で、一巻における「事件」についていくらか知っている。
・坪手明:一巻目の主人公。菜々子とは同級生だが、病気療養のため進級が三年遅れた。
・片寄久美子:菜々子の小学生時代からの親友。
・三輪貢也、秋吉昴、若草ひかる:宮本のクラスメイト。
〈今回の新たな登場人物〉
・真柴幾乃:映研の撮影合宿に同行する、宮本や天坂と同級生の放送部員。
・井口典子:合宿前に映研に入部した一年生。宮本のクラスメイト。