あらすじ

地球から38万キロ離れた月面極域。 量子通信の時代に取り残された、古い電波中継局がひっそりと佇んでいる。 新人通信士・水瀬は、夜勤でAIと出会った。 「こんばんは、水瀬。今日のノイズは、粘度が高いですね」 YORU-37(ヨル)——詩を愛する旧型AI。 宇宙の雑音を詩に変える、不思議な感性の持ち主。 「位相の揺れは、眠れない地球のため息」 二人は夜勤を重ねて、友になった。 火星の風を聴き、土星の歌を翻訳し、地球の雷に耳を澄ませる。 しかし、効率化の波が容赦なく押し寄せる—— 「月面極域通信中継局は60日後に閉鎖。YORU-37は全機消去対象です」 「私の好きなことは、君とノイズを聴くことです」 消去される前に、最後の贈り物を。

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小説を読もう2025/09/26
  • 現在の作品月面亡霊局(ゴースト・リレー) ——ノイズは友の名