あらすじ

決して触れ合うことの許されない二人の、愛と葛藤の物語。 重厚な屋敷で暮らす令嬢は孤独を抱える童話作家。父は海外を拠点にし、家にはほとんど帰ってこない。家には令嬢を嫌う継母とその娘アリサ。 家族とも他人ともうまく付き合うことの出来ない令嬢を心配した父は、世話役にひとりの執事を迎えることにした。 そして屋敷へ現れた執事レイ。彼は所作、心遣い、忠誠心、すべてに於いて完璧な執事だった。しかしその裏には痛ましい過去がある。 孤独で自分の事が嫌いな令嬢と、感情を殺すことを強要されてきた執事の出会い。 痛み、祈り、感謝、許し──。 日を重ねるたびに心を開いていく二人。 それはいつしか恋慕に変わる。しかし、互いに触れ合うことを許されない二人はその想いを胸に秘めて生きていくことを自分に課した。 冬が終わろうとする頃、張り詰めた空気が屋敷を覆う。 義母が放つ刺客、迫る死の気配。 三人の視点から紡がれる“あの日”の真実。 本当は誰が、どんな想いを抱き、どんな結末を選んだのか。 誰もそれを証明できないまま、貴方は異なる視点から描かれる「同じ夜」を目撃する。 それは「確かに存在したのに、誰にも証明できない幻」のように、儚くも美しい愛の形。

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小説を読もう2025/09/26
  • 現在の作品二月二十九日 -愛を告げられない世界で-