あらすじ
「あの子の現在 — 変われなかった私たち」
教室の隅で
笑い声に押しつぶされて
声を失った子どもがいた
机に刻まれた落書き
背中に浴びせられた囁き
「いなくなれ」と
笑顔で告げられた痛み
時は流れ
私たちは大人になった
制服を脱ぎ、家庭を持ち
SNSに幸せの顔を貼り付けた
けれど――
夜の闇に沈むとき
あの日の声は消えない
泣きじゃくる影も
嘲笑う影も
どちらも心に棲みついたまま
変われないのは
いじめられた私か
いじめたあなたか
それとも、黙っていた周囲か
答えはまだ見つからない
ただひとつ確かなのは
傷も罪も
年月では薄れないということ
「私は忘れない」
「私は赦されない」
二つの声が交差する
それでも
明日へ歩き出すしかない
変われなかった私たちが
変わろうとするために