あらすじ
19世紀、貴族の娘セレスティーヌは15歳で病に倒れ、家族の執念によって“永久死体”として聖堂に祀られた。
百年以上が過ぎ、今や彼女は美術品のように観光客の視線にさらされている。
墓守一族の青年ガブリエルと、皮肉屋の黒猫ノクスが世話をするその柩から、ある日――涙がこぼれ落ちた。
祈りを捧げる人々、戦争に傷ついた者たちの声。
ガブリエルとノクスは、セレスティーヌが歩んだ幸福と絶望の記憶を、幻のように体験する。
「世界は美しいと、聖女は信じたのか――」
時を越え、静かに涙を知った少女の魂が、ついに解き放たれる瞬間までを描く
幻想譚 × 哀切な歴史ドラマ。