あらすじ

『吉凶の行方』

 時は平安――10代半ばの見目麗しき姫君は、中納言である20代後半の端正な男性と逢瀬を交わしていた。だけど、結婚成立の条件である三日目の逢瀬はいつまでたっても実現せず。と言うのも、三日目に限り占いにて凶が出ているためで――

『遣らずの雨』

 17歳の少女、澄玲はある奇怪な能力を宿していた。それは、自身が強く願うことで雨を降らせることができるというもの。それにより、日照りに苦しんでいた農家など数多の人を救えることに大きな喜びを感じていた。

 だけど、評判は忽ち広まり、程なく応じきれない数の人が訪れるようになり、いつしか喜びは重荷へと代わっていた。

 すると、そんなある日のこと――両親が去り独りとなった澄玲の下を訪れたのは、豪雨のため一晩の宿泊を申し出る見目麗しき男性で――

『春霞』

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