あらすじ
文化省文芸課長佐倉宗吾はかつて「文士」を目指していた。
その佐倉に「文士」への道を断念させたのは帝大時代の同級生南村松陽の圧倒的な文才だった。
しかし、南村はパーティーの席上、文壇の実力者極北文芸社主の吉久旬に暴言を吐いたことで、文芸の世界から干されてしまう。
周囲の者はみな南村から去ったが、佐倉だけは南村の創り出す小説の魅力から離れられず、家を訪ねては世に出ない直筆原稿を読んでいた。
そして、南村はついに最高傑作の小説「水明」を書く。
この傑作を何としてでも世に出したい佐倉は吉久に直談判する。
吉久はこう言った。
「この小説の作者を南村ではなく佐倉だということにするなら世に出してもいい」
佐倉の答えは……
「小説家になろう 秋の文芸展 2025 友情」参加作品です。