あらすじ

培養皿の上で、星空が光っていた。  紫外線ランプに照らされたバクテリアは、青や緑に発光し、まるで小さな銀河のように瞬く。  その作品を生み出したのは、美大の研究棟で孤独に制作を続ける青年・藤白環《ふじしろ たまき》。  彼の専攻は油彩でも彫刻でもない――「バイオアート」。  生命そのものを素材に、美を描こうとする新しい芸術だ。  だが、環の作品は芸術学部からは「科学の真似事」と嘲られ、理学部からは「実験の遊び」と切り捨てられる。  誰からも理解されず、孤立する彼の前に現れたのは、写真専攻の三年生・新田悠真《にった ゆうま》。  彼だけは、環の作品に込められた「呼吸」を写真に映し出すことができた。  光る細菌、踊る細胞、DNAが描く詩。  芸術と科学の境界で生まれる新しいアートを前に、二人の友情はやがて――「作品」そのものへと変わっていく。

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カクヨム
カクヨム2025/09/24
  • 現在の作品遺伝子に花を咲かせて