あらすじ
混沌の神による「世界リセット」を阻止し、救国の英雄となってから数ヶ月。
聖女アイリスは、貴族のお茶会や式典に追われる息の詰まる毎日と、自らが抱える「嘘」に苦悩していた。一方、彼女の仲間たち――ギル、ジーロス、テオ、シルフィ――も、それぞれ与えられた名誉ある地位で、周囲に多大な迷惑をかけながらも混沌(カオス)な日常を謳歌している。
そして、全ての元凶である引きこもり王子ノクトは、最高の安眠枕と超高速回線を手に入れ、塔の中で完璧なゲーム三昧の日々を再開。今やアイリスの脳内に届くのは「限定ポテチ買ってこい」という俗な指令のみ。
誰もが、この騒がしくも平和な日常が続いていくと信じていた。
だが、その平穏は、二人の招かれざる客によって打ち破られる。
一人は、元・魔王軍幹部「氷の人形遣い」レイラ。アイリスへの常軌を逸した執着から、王城に芸術的な氷像を送りつけるなどのストーカー行為を開始する。
もう一人は、「幻惑のゲームマスター」ミスト。アイリスの背後にいる「神(ノクト)」を一方的にライバル視し、王都全体を巻き込んだ迷惑な謎解きゲームを仕掛けてきたのだ。
最悪なことに、この二人のストーカーはひょんなことから手を組み、史上最低の迷惑コンビを結成。彼らの仕掛ける魔法的な嫌がらせは、ついにノクトの完璧なネット環境に致命的な「ラグ」を発生させ、二百時間以上を費やしたゲームのセーブデータさえも破損させてしまう。
「俺の…二百時間のプレイ時間が…!」
自らの神聖な引きこもりライフを破壊された神の怒りは頂点に達した。これはもはや世界の危機を救う戦いではない。ゲーマーの私怨が全てを凌駕する、迷惑なストーカーたちへの、最も陰湿で、最も悪趣味な復讐劇である!
不本意な「神」と勘違い聖女の、迷惑すぎる英雄譚、第二幕の開幕!