あらすじ
一ノ谷の戦いのあと――元暦元年(1184年)8月、源義経は京の守護に任じられていた。折りしも西海では平知盛率いる水軍が、鎌倉の派した土肥実平を撃破し、意気を上げていた。一方で伊勢・伊賀においては大掾《だいじょう》信兼ら平氏残党が叛乱に立ち上がり、鎌倉の将・佐々木秀義が討たれた。叛乱軍自体は敗れたため、大掾信兼は伊勢に逃げ、潜伏して再起の機会をうかがっていた。
一方、信兼の子ら――兼衡《かねひら》、信衡《のぶひら》、兼時《かねとき》は、叛乱軍に加わらず、京において義経の下についていた。
義経に頼朝からの書状が届く。
信兼を捕えよ、と――。