あらすじ

五十二歳の秋山正樹は、つい一年前まで何不自由のない生活を送っていた。 システム構築会社の営業部長、年収七百万。郊外の一戸建て、看護師の妻・由美子、心理学を学ぶ大学生の娘・理香。 休日のドライブ、家族で囲む夕食、月一の外食。――それが“当たり前の幸せ”だと思っていた。 しかし、会社が突然吸収合併されたとき、運命は崩れた。古参の管理職は不要とされ、慰労金も退職金もなく放逐された。 五十を越えた元営業部長を雇う企業はなく、IT最前線の知識も追いつかない。 貯金はローンと生活費で減り続け、やがて底を突いた。 由美子は夜勤を増やして家を守ろうとしたが、疲労と苛立ちは募り、ある夜、離婚届を置いて実家へ戻った。理香も母とともに去り、父に残したのは冷たい視線だけ。

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カクヨム
カクヨム2025/09/23
  • 現在の作品浮遊する護衛